メールで謝罪する方法って?マナーやポイントを例文付きで解説

メールで謝罪しても大丈夫?

ビジネス上のミスやトラブルで謝罪する手段は、対面・電話・メールの大きく三つの方法に分けられます。対面や電話の場合は表情や声の調子からも謝意を伝えられますが、文字だけのメールだと少し心配になりますよね。

また、大切な謝罪をメールで済ませても大丈夫なのかな…?と不安に思う人もいるはず。

きちんと誠意や気持ちを伝えられる謝罪メールを送れるように、謝罪メールの適切な使い方や押さえておきたいマナーを一緒に確認しましょう!

直接の謝罪が難しいときの手段と考えて

相手に迷惑をかけたときは、できるだけ早く謝罪に伺うのが理想です。とはいえ、相手の会社が遠い、お互いに予定が合わないなどの理由で、直接謝罪できないケースも少なくありません。

そのようなときは取り急ぎメールで謝罪しておき、改めて電話や訪問をすると効果的です。謝罪はスピードも命なので、メールで早めに連絡することで、取引先からマイナスのイメージを持たれてしまうのも避けやすくなりますよ。

お詫びメールの心得三カ条

謝罪メールでは『スピード感』『誠意』『共感』の3要素が求められます。それぞれについて、具体的に見ていきましょう!

できる限り早い段階で送ること

謝罪は早ければ早いほどよいものです。あなたが顧客だった場合、ミスやトラブルが発覚しているのに会社の方から何も説明がないと心配になりますよね…。

逆に、あなたが気付く前に先方から謝罪の連絡があれば、対応の早さに安心し、誠実さを感じるはず。ミスやトラブルが発覚したら、できる限り速やかに謝罪メールを送りましょう。

また、メールは対面や電話と違って、いつでも送信できるのがメリットです。翌営業日の朝など相手とやり取りできない時間帯でも、先にメールで報告しておくことで、その後の対応がスムーズになりますよ。

非を認めて心からの誠意を見せること

謝罪の目的は相手に許しを請い、ミスやトラブルによる被害を最小限に食い止めることです。また、不適切な内容のメールを送って、相手を怒らせてしまうのは避けたいですよね。

そのためにはこちらの非を全て認め、心からの誠意を見せる姿勢が大切です。感情が伝わりにくいメールだからこそ、あなたが頭を下げている様子を相手が想像できる程に、気持ちのこもった内容にする必要があります。

また、ミスをリカバリーするために、取引先の担当者や上司の協力が必要な場合は、細かい部分までしっかりと報告しましょう。報告漏れが原因で事態が悪化することもあるため、下手に隠そうとせず、全て伝える方が誠実ですよ。

相手の不快な気持ちを受け止めること

誰でもミスやトラブルに巻き込まれたら、少しは不快な気持ちを抱いてしまいますよね。この時、相手の心には謝ってほしいという思いとともに、自分のもやもやとした気持ちを理解してほしいという思いが芽生えることも。

例えば、こちらのミスが相手の取引先にまで影響した場合、間に入った相手も大変苦しく、面倒な思いをするはず。

相手の立場を考えずにただ謝るだけでは、「こちらの苦労が分かっていない」と思われ、逆効果になってしまいます。謝罪メールにはお詫びの言葉だけでなく、「ご不便・ご面倒をおかけして」のような、相手の立場に立って考えた言葉も添えましょう◎

謝罪メールの構成と書き方のポイント

ビジネスメールは基本的に、件名・書き出し・本文・結びの四つのパートで成り立っています。謝罪メールも同じように作成すれば問題ありません。

それぞれのパートについて、書き方のポイントを見ていきましょう!

件名や書き出しで内容を説明する

謝罪メールは早く確実に読んでもらう必要があります。相手が毎日大量のメールを送受信している場合は、他のメールに埋もれて見落とされる可能性があるため要注意です。

件名の最初を【重要】や【至急】などで強調すると、相手の目に留まりやすくなりますよ。

続けて「〇〇についてのお詫び」のように、謝罪の内容が分かる文言を添えます。冒頭文ではお詫びしたい内容と、最後まで読んでほしい旨を簡潔に伝えると◎。

本文には原因と対応策を忘れずに

本文には謝罪の言葉の他に、ミスの原因と今後の対応策を忘れずに記載しましょう。ミスやトラブルが発覚したときに、相手が知りたいことは次の2点です。

・なぜミスが起きたのか
・今後どのように対応してくれるのか

どんなに注意を払っても、仕事でのミスやトラブルは起こります。大切なのは、原因を調べて改善に取り組む姿勢です。また、具体的な対応策が示されなければ、相手はどうすればよいのか分かりません。

「どうしてそんなミスが起こったの?」「これからどうすればいいの?」と聞かれる前に、こちらから伝えるのがマナーですよ◎

結びでもう1度しっかり謝罪する

メールは結び方によって、大きく印象が変わるものです。書き出しや本文でしっかりと謝罪できていても結びがおざなりでは、こちらの誠意がうまく伝わらない可能性もあります。

原因や対応策を述べたら、最後にもう1度お詫びの言葉を述べましょう。メールでの謝罪となったことをお詫びしたいときや、後日改めてお詫びに伺いたいときには、結びでその旨を伝えると効果的です。

例文を参考に謝罪メールを作成してみよう

よほどビジネスマナーに精通した人でもない限り、メールを一から作成するのは難しいと感じるはず。メール作成に時間をかけ過ぎて、謝罪が遅れては本末転倒です。

ケース別に謝罪メールの例文を紹介するので参考にしてくださいね。〇部分には相手や自分の名前、対象の商品・サービス名や日付などを入れましょう。

「社外向け」取引先へのお詫び

いつもやり取りをしている取引先に対しては、今後の関係に支障が出ないよう、メールの文言も工夫したいですね。

納品の遅れをお詫びする例文を紹介します。

件名:【重要】〇〇の納品遅れに関するお詫び

書き出し:〇〇様
大変お世話になっております。〇〇社の〇〇でございます。
昨日ご連絡させていただきました〇〇の件で、進捗を報告いたします。

本文:この度は〇〇の納品に遅れが生じ、誠に申し訳ございません。
来週〇日には手配が完了し、〇日までには〇〇様のお手元に到着する見込みです。
また、今回の原因は弊社のシステムにあることが判明しております。早急にシステムの見直しを行い、今後同じことが起こらないよう対応して参ります。

結び:この度はこちらの不手際により、〇〇様にご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。

「社内向け」上司へのお詫び

社内でも社外向けと同じく、できるだけ早く謝罪メールを送りましょう。自分のミスを周りに知られるのは恥ずかしいかもしれませんが、対応が遅れてしまい事態が悪化するよりも、早めに状況を伝えた方が印象も良くなるはずです。

自分の不注意で、重要な書類を紛失したときに使える例文を紹介します。

件名:【重要】書類紛失についてのお詫び

書き出し:〇〇部長
お疲れ様です。〇〇です。
部長に取り急ぎ、ご報告があります。

本文:先日、お預かりしていた〇〇の資料を、社内で紛失してしまいました。
私の不注意から、部長及び関係者各位に多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。
書類の管理方法についての見直しを早急に行い、二度とこのようなミスを起こさないよう、十分に注意して業務に励みます。

結び:この度は誠に申し訳ございませんでした。

NGな謝罪メールの書き方

メールでは送る側と受け取る側の認識にズレが生じやすく、一度そのズレが生じてしまうと修復するのも難しくなってしまいます…。

特に謝罪メールでは、お詫びするつもりが逆に相手を怒らせてしまうケースもあります。NGな謝罪メールの例を見ていきましょう。

本題の前にお詫びの言葉を入れてない

謝罪メールで最も大切なのは、言うまでもなく『自分の責任を認めて謝る』ことです。ミスの原因や対応策も、誠実なお詫びの言葉があってこそ相手の心に届きます。

お詫びの言葉がなく、いきなり原因の説明を始めてしまうと、少し言い訳っぽいと思われてしまうかも…。まずはしっかりとお詫びしてから、本題に入るようにしましょう。

定型文だけで気持ちが伝わりにくい

定型文をコピーしたようなメールだと、こちらの気持ちが伝わりづらくなってしまいます。ネットで見つかるビジネスメールの定型文は、そのまま丸写しして使うものではなく、あくまでも参考例です。

相手の怒りを受け止め、心から反省していることを伝えるためにも、できるだけ自分の言葉で、具体的に書くことを心がけましょう。

責任転嫁するような表現をしている

直接のミスの原因を作ったのは自分ではないけれど、謝罪をしなければいけないというシーンもあるはず。

その場合、「自分は悪くない」と責任転嫁するような表現を、無意識にしてしまうことがあります。しかし、謝罪される側にこちらの事情は関係ありません。こちら側に、ミスやトラブルに対してしっかり責任を取ってほしいと思っているはず。

謝罪メールに責任を避けようとする表現があると、相手はあなたの本音を感じ取り、さらに不快にさせてしまうかも…。自分でも気付かないうちに責任転嫁していることもあるので、心配な人は送信前に、文章を上司や同僚にチェックしてもらいましょう。

反省している気持ちを素直に伝えよう

同じ内容のミスやトラブルでも、謝り方がきちんとしていれば相手からの印象は変わります。反省している気持ちがしっかり伝われば、相手の不快な気持ちも解消できて、関係も修復しやすくなるはずです。

この機会に謝罪メールの書き方をマスターして、ビジネスに生かしていきましょう!

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